【山犬とは?】もののけ姫にも登場する山犬は妖怪なの?モデルは?
今回は「山犬」について詳しくご紹介していきます。ジブリの人気作品「もののけ姫」にも登場する「山犬」。「犬」というには大きく、正体は何なのか気になる人も多いのではないでしょうか。妖怪という説についてもご紹介していきます。
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もののけ姫に登場する山犬って何者?
「もののけ姫」に登場する山犬の正体が気になる人は多いようです。あんな大きな犬が山から出てきたらひとたまりもないですよね。
山犬とは一体何なのか、モデルになった生き物はいるのか、ご紹介していきます。
もののけ姫の山犬「モロ」とその子供たち
まずは、もののけ姫に登場する山犬「モロ」とその子供たちがどんな存在なのかご紹介していきます。
「モロ」は正確には「モロの君」と言います。シシガミの森を守っている犬神です。
主人公のもののけ姫「サン」から母さんと呼ばれ、2頭の子供がいます。もののけ姫に出てくる山犬はこの3匹です。
サンは人間の子供でしたが、森を犯した両親にモロから逃げるために投げられてしまい、モロに育てられたとされています。
モロは高齢ですでにもう先が長くないことを悟っていました。映画の終盤、猪神の長である乙事主がタタリ神になりかけた際にサンを助けて力尽きてしまいます。
劇中で、モロが率いる山犬は、乙事主率いる猪神との関係は良くありませんでした。猪神たちが森を食い荒らすためです。
また、エボシ御前が率いる人間のタタラ集団は宿敵となっていて、特にエボシ御前とは激しく対立していました。
タタラ集団は鉄を作るため山を切り開こうとしていた上、エボシ御前が打った毒の銃弾によりモロの体が弱っていたためです。
もののけ姫の山犬のモデルはおいぬさま?
そんなもののけ姫に登場する山犬「モロ」のモデルは、埼玉県秩父市の三峯神社に祀られている「おいぬさま」だと言われています。
おいぬさまの正体は、ニホンオオカミです。三峯神社はニホンオオカミを守護神としていて、狛犬の代わりに狼の像が設置されています。
三峯神社は日本武尊(ヤマトタケルノミコト)によって伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉册尊 (イザナミノミコト)を偲ぶため建てられました。
おいぬさまは日本武尊を三峯神社の場所まで案内した白い狼だと言われています。
山犬の別名はニホンオオカミ!すでに絶滅している?
さらに言うと、「山犬」という言葉自体はもののけ姫以前から存在しており、「山犬」というのは生物学上では「ニホンオオカミ」のことを指しています。
日本では、古来から狼を山の神として崇拝してきた歴史があります。オオカミは、田畑を荒らすシカやイノシシなどの動物を食べてくれるためです。
オオカミを当て字で「大神」と表記していた地域も多くあります。
ニホンオオカミは1905年(明治38年)に奈良県東吉野村鷲家口で捕獲されたのを最後に目撃されておらず、絶滅したとされています。
体長は95~114㎝ほどということで、他の種類の狼よりは小さくて中型の日本犬くらいのサイズだったとされています。
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山犬は妖怪なの!?送り犬とは?
一方で、山犬は妖怪の一種ともされています。送り犬という妖怪の事です。
送り犬とは東北地方から九州までの日本各地で言い伝えられている妖怪の事です。
夜中に山を歩いていると、犬が後ろからぴたりとついてくるそうで、転ぶと食い殺されてしまうと言われています。
しかし転んだ時に、座ったように見せたり、休憩するフリをしたりすると襲ってこないとも言われています。地域によって伝承にやや違いがあるようです。
この送り犬の正体は、妖怪ではなくニホンオオカミだという説があります。ニホンオオカミには人を監視しようと、人についていく習性があったと言われています。
そのため、送り犬のことを「山犬」や「狼」と呼ぶ場合もあります。
山犬の正体はニホンオオカミ!
今回は山犬とは何か?ということについてご紹介しました。もののけ姫にも出てくることでよく知られている山犬ですが、モデルはニホンオオカミだと言われています。
山犬というのは昔から存在していて、妖怪とも考えられていましたが実際にはニホンオオカミだったようです。
現在は絶滅してしまったと言われているのが残念ですね。
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