昔話「雪女」のあらすじは?伝説や実在説についても解説!
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雪女の昔話のあらすじ!
「雪女」の昔話は有名ですよね。あらすじをご紹介していきます。以下の通りです。
むかしむかし、寒い北国に茂作(もさく)と己之吉(みのきち)という漁師の親子がいました。
眠っていると吹雪と一緒に女性が小屋に入ってきて、茂作に白い息を吹きかけたと思ったら、茂作はみるみる凍り付いて死んでしまいました。
次に女性は己之吉のところに来て、まだ若いから命だけは助けてやるが、今日のことは決して他言しないようにと言いました。
1人になってしまった己之吉のもとにある雪の夜、一人の女性が泊めてくれるよう頼んできました。「お雪」という名前でした。
己之吉はお雪を気に入って嫁にとり、5人の子供にも恵まれ暮らしていたところ、ある吹雪の夜にお酒を飲んで酔っていて、お雪に茂作が亡くなった時のことを話してしまいました。
己之吉はお雪に、あの時の女はお前にそっくりだったと言ったところ、お雪は自分がその雪女だと言いました。
雪女は、約束を破ったら命はないと言ったけど、子供のことを思うと己之吉を殺すことは出来ないので、ここにはもういられないと言い、消えてしまいました。
雪女とはどんな妖怪なの?
続いては、雪女とはどんな妖怪なのかということについてご紹介していきます。
雪女とは?
雪女とは、雪の妖怪の事です。「死」を表す白装束をまとっていて、男に冷たい息を吹きかけたり、男の精を吸い尽くしたりして殺してしまいます。
雪女を歴史的に見ていくと、室町時代には言い伝えられていたことが分かっています。
室町時代末期の連歌師・宗祇法師が書いた「宗祇諸国物語」に、宗祇法師が越後国(現在の新潟県)に滞在した際に雪女を見たと記載されています。
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雪女の各地の伝説まとめ!
それでは、雪女の各地の伝説については、どのようなものがあるのでしょうか?
岩手県遠野地方
岩手県遠野地方では、小正月の1月15日、あるいは谷の満月の夜、雪女がたくさんの子供を連れて野に出て遊ぶと言われています。
そのため、子供が外に出ることを禁じるそうです。
秋田県西馬音内
秋田県西馬音内では、雪女の顔を見てしまったり、言葉を交わしてしまったりすると、食い殺されると言われています。
山形県上山地方
山形県上山地方では、雪の夜に雪女が老夫婦のところを訪ね、囲炉裏にあたらせてもらい、夜更けにすぐ旅に出ようとしたのでおじいさんが止めようと娘の手を取るととても冷たかったという伝説があります。
娘はみるみる雪煙となり、煙出しから出て行ってしまったと言われています。
新潟県小千谷地方
新潟県小千谷地方では、とある男の元に美人な女が訪ねてきて、女が男の嫁になることを望んで男の嫁になるものの、嫁は風呂を嫌がるので、無理やり風呂に入れたところ姿がなくなってしまったという伝説があります。
風呂には、男が切り落とした氷柱のかけらが浮いていたと言われています。
茨城県・福島県磐城地方
茨城県や福島県磐城地方では、雪女が呼びかけてくるのに返事をしない場合は、谷底に突き落とされてしまうと言われています。
長野県伊那地方
長野県伊那地方では、雪女を「ユキオンバ」と呼んでいて、雪女は雪の降る夜に山姥の姿をして現れると言われています。
岐阜県揖斐郡揖斐川町
岐阜県揖斐郡揖斐川町では、雪女はユキノドウという目に見えない怪物が雪姿を変えたものだと言われています。
ユキノドウが姿を変えた雪女は、山小屋に現れ「水をくれ」と言うのですが、そのとおり水をあげてしまうと殺されてしまうそうで、熱いお茶を出すといいそうです。
ユキノドウを追い払うには、「先クロモジに後ボーシ、締めつけ履いたら、如何なるものも、かのうまい」と唱えるのも良いと言われています。
鳥取県東伯郡小鹿村(現在の三朝町)
鳥取県東伯郡小鹿村(現在の三朝町)では、雪女は淡雪に乗って現れると言われています。
雪女は「氷ごせ湯ごせ」(「氷をください、湯をください」の意)と言って白幣を振り、水をかけると膨れて、お湯をかけると消えてしまうそうです。
雪女の昔話のあらすじや日本各地の伝説まとめ!
今回は、雪女の昔話のあらすじや、日本各地に残された雪女の伝説について、ご紹介しました。
雪女は恐ろしいですが、最後はなんだか悲しい展開になっていますね。
日本各地でも雪女の伝説は少しずつ違っているようです。あなたの地域の伝説はどうなっていましたか?雪女が訪ねてきたら、絶対に他言しないように気をつけましょう。
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