「月極」とは?読み方は?「月極駐車場」と書く理由もまとめ!
今回は「月極」とは?ということについて解説します。「月極駐車場」「月極駐輪場」などよく聞く「月極」の読み方や意味はなんなのか、ご紹介します。
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月極とは?読み方や意味は?
街中の駐車場や駐輪場でよく見かける「月極」という言葉。読み方や意味を知っていますか?
読み方や意味が分かる方も、なぜそのような言い方をするようになったのかの由来についてもご紹介しますのでご覧ください。
月極の読み方は「つきぎめ」
まず、「月極」の読み方についてですが、「つきぎめ」と読みます。
「月極駐車場」は「つきぎめちゅうしゃじょう」、「月極駐輪場」は「つきぎめちゅうりんじょう」となります。
しかし、「極」という字は本来、常用漢字にある読み方では「きめ」とは読みません。
音読みで「キョク、ゴク」、訓読みで「きわ(める)、きわ(み)」などと読みます。
「月極」の読み方がわからない人も多いのはそのためでしょう。
「月極」の意味は一か月いくらと決め契約すること
それでは、「月極」とはどういう意味か?というと「一か月の料金をいくらと決めて契約する」ことです。
意味だけ聞くと、それでは「月決め」でもいいのではないか?とも思えますよね。
実際に、「つきぎめ」を「月決め」「月決」などと表記している駐車場などもあります。
なぜ「月極」とするのか?理由は?
「つきぎめ」を「月極」と表記するのはなぜか?というと、歴史的な背景が関係しています。
実は「極」という字は、江戸時代頃から戦前頃までは、「きまる」「きめる」と読まれていました。
「約束する」という意味で使われていた言葉だったのです。
例を挙げると、夏目漱石の小説「それから」の一説に次のような文章があります。
「仕様がない。覚悟を極めましょう」
このように、元々「極」という字は「きめる」「きまる」という読み方で使われていました。
しかしながら、戦後の1946年、1948年、1949年に「当用漢字表」「当用漢字音訓表」「当用漢字字体表」が公示された際、「極」の「きまる」「きめる」という読み方は廃止されました。
そういうわけで、現在では「極」を「きまる」「きめる」とは読まなくなったものの、当時の名残で「月極駐車場」というような表記が残っているということです。
月極と月決め、正解はどっち?
結局、「月極」と「月決め」はどちらが正しいのでしょうか?
言葉の意味から考えると、「極める(きめる)」は「月単位で約束(契約)をする」という意味であり「決める」は「月で決定する」ということになります。
同じ「きめる」であっても言葉の意味が違っていますので、「月決め」では少し違和感を感じる人もいるでしょう。
ただ、先にもご紹介したとおり、現在では「月決め」と表記されている場合もあります。
そのため現在ではどちらであっても不正解ということはないということになります。
月極のように間違いやすい漢字の読み方一覧!
最後に、「月極」のように読み間違っている人が多い漢字を一覧にしてみました。
自分が間違っているものがないか、ぜひ確認してみてください。
- 進捗(しんちょく)
- 雰囲気(ふんいき)
- 相反する(あいはんする)
- 代替(だいたい)
- 漸く(ようやく)
- 相殺(そうさい)
- 出生率(しゅっしょうりつ)
- 舌鼓をうつ(したつづみをうつ)
また、以下のものは別の読み方が広まっていますが、本当は以下の読み方が正解だという漢字です。
- 早急(さっきゅう)
- 依存(いそん)
- 重複(ちょうふく)
- 一段落(いちだんらく)
- 世論(せろん)
初めて知ったという方も多かったのではないでしょうか?
月極の読み方や意味まとめ!
今回は、「月極」の読み方や意味についてご紹介しました。「月極」とは「つきぎめ」と読み、月にいくらと決めて契約することを指しています。
現在では「極める」を「きめる」とは読みませんが、昔の名残で現在でも使われる表現になっています。
正しく読めないと恥ずかしい思いをしてしまうこともあります。しっかりチェックしておきましょう。
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