天狗の正体!妖怪なの?鬼神なの?伝説もまとめ!【都市伝説】
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天狗とは?歴史も解説!
天狗の正体について解説していく前に、そもそも天狗とはどんな存在なのかご紹介していきます。
歴史についてもあわせてご紹介します。
天狗の意味は?元々は中国から伝来
天狗とは、天の狗(いぬ)と書くことからも、元々は「使者」を意味しており、天狗という言葉が生まれたのは中国だと言われています。
中国では凶事を知らせる使者だとされていました。
日本で初めて「天狗」が歴史上に浮上するのは「日本書紀」にある飛鳥時代の舒明天皇の御世です。
637年2月の夜に、大きな星が東から西へ、轟音を立てて流れたそうです。人々はこの轟音を、流星の音だ、あるいは地雷だと言って騒ぎました。
すると当時の知識人である僧の旻が「流星ではなく、これは天狗である。天狗の吠える声が雷に似ているのだ」と言ったと記載されています。
つまり、天狗は犬が吠えているような轟音で流れる星だということで天狗と呼ばれたようです。
司馬遷が記した「史記」の「天官書」第五にもそのような記載があり、天狗が墜落した地には大きな火柱が立ち、田んぼのような窪地を残し、そこに犬のような獣がいてどこかへ走り去ってしまうそうです。
するとあたりでは戦乱が起きて、多くの将が死ぬとされていました。天狗は「戦争を起こす」という通告と考えられていたのではないかと言われています。
日本に伝来して意味が変化
天狗は中国から伝わってきましたが、日本に伝来すると仏教、特に密教と広がっていく中で、全く違うものとして知られるようになっていきました。
日本では古くから、山には神が住んでいると考えられていましたが、人知を超えた現象が起こるとそれは山に住んでいる天狗の仕業だと考えられるようになりました。
最初の頃の天狗は白髪の老人や童子、鬼、あるいは犬や狼のようにあらわされていたようです。
現在の天狗のイメージである、赤い顔で鼻が高く、翼があり高下駄を履いて山伏風の服装をしている姿となったのは、鎌倉の末期から室町時代の頃だと言われています。
特に全国的に広まっていったのは江戸時代の頃と言われています。
現在の鼻が高い天狗の姿になる前に、くちばしが長い、いわゆる烏天狗と言われる姿の天狗の時代もありました。
烏天狗から鼻が高い天狗の姿へと変わっていった理由についてはいろいろな説があり、道の神様「サルタヒコ神」の鼻が長い猿の姿と同化した、仮面音楽劇で使われていた仮面の一部に影響を受けたというような説があります。
天狗は妖怪の類から神へ
次第に、天狗は悪行を働くもの、堕落したものを指すようになり、平安時代の大怨霊として知られる崇徳天皇は「天狗の王」と呼ばれました。
また、堕落した僧侶を天狗と呼んだり、人でなくなった破戒僧はあの世には行けなくなり天狗道に落ちると言われたりしていました。
しかしそうしているうちに、力を持った天狗の中にも悪さをしないで天変地異を防ぎ人々を助ける天狗が登場します。
このような天狗たちは、京都の鞍馬寺や愛宕山、東京の高尾山や神奈川の大山などの天狗で、神として信仰されるようになりました。
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天狗の正体は?
それでは、天狗の正体について解説していきます。天狗とはいったい何者なのでしょうか?
①自然現象
先にご紹介したとおり、そもそも天狗というのは流れ星や隕石のようなものを指す言葉でした。
天狗は山火事を起こしたり天候を操ったりするとも言われており、人知を超えた現象を起こすと考えられてきました。
そのようなことから、天狗の正体は、昔の人が理解ができなかった自然現象なのではないかという説があります。
①山伏(修行僧)
日本では自然を神と考える「山岳信仰」も盛んで、霊力や悟りを身につけようと山にこもって修行をしていた人がたくさんいました。
このような人々は山伏と呼ばれています。
天狗が山伏風の服装をしていることから、天狗の正体は山伏だという説があります。
一方、修行を重ねた山伏が死後に山の神様となったものが天狗なのではないか?という説もあるようです。
③外国人
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天狗の正体は、日本に漂流してきた外国人だという説もあるようです。室町時代には、アラビア人やペルシャ人などは航海でアジアにも進出していたと言われています。
そのような外国人が遭難して日本にたどり着き、鼻が高く、堀が深い顔に驚いて人ではない何かだと考えたという説です。
また、天狗伝説で知られるお寺の中には、ユダヤ人・イスラエル人の象徴として知られる六芒星の印が残っているものもあるようです。
さらに、ユダヤ人が神事に用いる「ヒラクリティ」という帽子が天狗の被り物に似ていることから、天狗の正体はユダヤ人という説もあります。
天狗の種類は?
続いては、天狗の種類についてご紹介していきます。
①大天狗
一つ目は大天狗です。大天狗は最も強い力を持つと言われていて、他の種類の天狗より体格が大きく、鼻も長いとされています。
優れている仏僧や修験者が死後に大天狗となるとも言われています。
強い力を持っているので、人間や巨大な鬼などに姿を変えることもできるということです。
②烏天狗
二つ目は、鳥天狗です。カラスのような顔と、くちばしを持っている天狗です。
背には翼があり、空を自由に飛ぶことができると言われています。大天狗と同じ山伏風の服装をしています。
③木の葉天狗
木の葉天狗とは、境鳥(さかいどり)とも呼ばれる天狗で、天狗の中では最下位にあたる種類とされています。
2メートルを超える大きさの鳥の姿をしているとされています。
④女天狗
女天狗とは、性別が女性の天狗の種類です。一般の人に交じって存在していると言われていて、髪が長く化粧もしていて、緋色の袴に小袖五ツ衣、薄衣の衣服をまとっていて背に翼があるそうです。
翼を見ない限りは天狗とは気が付かず、美しい女性のように見えるそうです。
⑤川天狗
東京都奥多摩、西多摩郡小河内村(現在の奥多摩町)、埼玉県秩父地方、神奈川県津久井郡(現在の相模原市)、山梨県南都留郡の道志川などに伝わっているそうです。
天狗の正体や種類の解説まとめ!
今回は天狗の歴史や正体、種類などについて解説しました。天狗とは言葉としてはよく知られていますが、実際にはどんな存在なのか知らない人も多かったのではないでしょうか?
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