コロポックルとは北海道の小人の妖精!?伝説もご紹介!
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コロポックルとは?どんな妖精?
「コロポックル」という妖精を聞いたことがありますか?コロポックルというのは、北海道に伝わっている伝説の妖精です。妖怪とされることもあるようです。
どんな存在なのか、その伝説についてもご紹介していきます。
コロポックルは北海道(アイヌ)の伝説の妖精!
「コロポックル」とは、北海道の先住民であるアイヌの伝承に出てくる小人の事です。「コロポックル」は、アイヌ語で「蕗(フキ)の下の人」という意味なんだそうです。
アイヌ語では「p」と「b」の音の区別がないので、「コロボックル」とも呼ばれることがあるようです。
アイヌびコロボックルの伝説は、北海道や南千島、樺太に伝わっていて、コロボックルの他にもトィチセウンクルやトィチセコッチャカムイ、トンチといった小人の伝説があります。
妖精・コロポックルの伝説の概要は?
コロポックルは先にもご紹介した通り、北海道や南千島、樺太に広く伝わっている伝説の小人ということもあり、伝説は地域ごとに少し差があるようですが、概要については以下のようになります。
アイヌが住み始める前からコロポックルはその土地に住んでいて、背が低くて動きが素早かったそうです。漁が上手でフキの葉が屋根になった竪穴の家に住んでいたと言われています。
コロポックルはアイヌに友好的だったそうで、鹿や魚などをアイヌにあげたり、あるいはアイヌと物々交換をしたりしていたんだとか。
しかし姿を見せるのは嫌っていたので、やりとりは夜に窓から差し入れるといったような方法で行っていたそうです。
そんな中、アイヌのとある若者がコロポックルの姿を見ようとして待ち伏せたことがあり、手を掴んで捕まえてみると、美しい女性の恰好をしていて、手の甲には刺青があったそうです。
この刺青が元になって、アイヌの夫人は刺青をするようになったとも言われています。
するとコロポックルは激怒し、一族みんなが北の海の彼方へと去ってしまったんだそうです。それ以降、コロポックルは見られなくなったんだとか。
北海道には現在でも竪穴が残っていたり、石器や土器が出土することがありますが、これらはコロポックルがいた名残とも言われています。
地域によっては、コロポックルは怠け者だったのでアイヌから食べ物をもらっていたとか、あるいは、アイヌの夫人が手に刺青をするのは元々アイヌの風習で、コロポックルを捕まえた際に奪還を懼れてやったものとも言われています。
また、十勝地方では、コロポックルはアイヌに迫害を受けて土地を去り、その去り際に「トカップチ(水は枯れろ、魚は腐れという意味)」と呪いの言葉を言ったので十勝という地名になったとも言われています。
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コロポックルの歴史!実在するの?
そんなコロポックルですが、本当に実在するのでしょうか?コロポックルの歴史についてご紹介していきます。
コロポックルとアイヌはどっちが先住民!?
コロポックルの歴史について詳しく見てみると、明治時代には本当に実在したのかどうかということについて学術論争があったと言われています。
東京帝国大学の坪井正五郎氏はコロポックルはアイヌよりも先に住んでいた石器人(縄文人)という説を唱える一方、同じ東京帝国大学の小金井良精氏は、縄文人はアイヌ人だと主張していました。
結果的に坪井氏の説は退かれています。しかし現在では、札幌大学教授の瀬川拓郎氏がコロポックルは実在したのではないかと主張しています。
コロポックルのモデルとなったのは「北千島アイヌ」ではないかということです。
17世紀に書かれたもので、択捉島に漂着した伊勢の船乗りの記録があり、それによると、北海道本島から100里離れたワシの産地である島の住人は小人であり、脅すと隠れるという記載があったそうです。
北千島はオオワシやラッコの主産地であり、その羽や毛皮は権力者に重宝され中世頃からアイヌと交易をおこなってきたそうです。
しかしその交易の方法は少し変わっていて、接触することなく交互に品物を置いて、双方が満足したら取引成立というものだったそうです。「沈黙交易」とも呼ばれていたんだとか。
この変わった北千島アイヌの風習から、異人として見られるようになったことで、道東アイヌには小人として語られていたのではないかということです。
あるいは、蝦夷にこっそりと訪れていた砂金堀りなどが伝えたおとぎ草紙の話が混ざってしまったという説もあるようです。
コロポックルは実在する!?本当に見れるかも?
今回は、アイヌに伝わる小人・コロポックルについて、ご紹介しました。コロポックルとはアイヌの伝説の妖精ですが、赤ちゃんに見えていたとか、寝ていた時に見たというような目撃談もあるようです。
フキの葉の下に小さい小人が見える!なんていう時は、コロボックルかもしれませんね。北海道に行く機会があったらぜひ探してみてください。
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